論旨発表
開催形式の変更に伴い、奈良の会場では日本在住者の論旨発表のみを行います(12月1日午後)。海外からの発表はインターネットで配信します(12月1~2日終日)。時差を考慮し、世界を3つのゾーンに分け(アジア・オセアニア、ヨーロッパ、南北アメリカ)、それぞれの地域で昼間の時間帯を「コアタイム」として地域ごとに配信します。接続・参加は世界のどこからでも可能です。スケジュールや参加方法は、間もなく発表します。
アーティストとしての活動、素材や技法、教育や社会の場など、木版画に関する研究成果を発表する場です。
学術論文とプレゼンテーション、両方の申請書を受け付けます。
申請書の作成を開始する前に以下のインフォメーションとガイドラインをご精読ください。
- 申請書受付締め切りは2020年2月10日深夜です。
- 審査結果の発表は2020年3月15日です。
(申請書を提出された方々には事務局から通知いたします。) - 学術論文/プレゼンテーションの最終版の提出期限は2020年9月18日です。
注:申請が通り発表が認められた方々は、速やかに登録と参加費のお支払いをお済ませください。
学術論文/プレゼンテーション発表申請のためのチェックリスト
- 学術論文/プレゼンテーション*は、今大会の包括的テーマ「墨-フュージョン」とそのサブテーマである「歴史について」、「墨と色」、「交差する視点」、「次の世代へ」ごとにリストアップされたトピックのどれかと関連しているものである必要があります。
- 学術論文/プレゼンテーション発表の申請書は日本語または英語とし、3000字(英語の場合、300ワード)以内におさめてください。
- 申請書に添付できる参考画像は最大5枚までとします(該当があれば)。
- 申請者の略歴は1000字(100ワード)以内とします。
- 申請者のパスポートサイズの顔写真(.jpegで1MB程度)を添付してください。
- 学術論文/プレゼンテーションの発表時間は20分以内とし、延長は認められません。
- 学術論文/プレゼンテーションの最終版は20000字(2000ワード)程度とし、2020年9月18日までにご提出ください。
- 国際木版画会議のガイドラインを遵守しない場合、申請書/学術論文/プレゼンテーションが拒絶されることもありえます。
- 申請書は全て選考委員会と個別の審査員により審査されます。
*プレゼンテーションはアーティストの作品紹介と、その実践がどのように今回の会議のテーマと関連しているか、あるいは今日の木版画の分野にどのような貢献をしているかという内容のものでけっこうです。学術論文は、今回のテーマのどれかを取り上げていれば、アーティスト自身の作品に言及し(但し、それがメインとならないこと)、作品を木版画や現代アートの文脈で論じてもかまいません。
申請書の提出
申請書を提出する前に、上記のチェックリストに沿ってもう一度見直し、その後申請フォームに入力してください。オンラインの申請フォームにアクセスするには、「 申請する 」をクリックしてください。
注)
- 申請フォームにアクセスするには、gmailからサインインする必要があります。
- 提出後の申請書の修正はできません。
- 一人一回しか申請できません。
- gmailアカウントをお持ちでない場合、その他申請に関して問題が生じた場合は、下記までご連絡ください。
奈良会議のテーマとサブトピック
墨-フュージョン 木版画と奈良
奈良は今日でも最高級の墨の産地としてよく知られ、IMA2020の絶好の開催地です。第
4回国際木版画会議のタイトル「墨-フュージョン」は、伝統作品にも現代作品にも、日本でも海外でも、木版画に広く用いられている墨の多様性を称えるものです。さらに、これは黒の存在と、それがいかに色と関係しているかを探求するものでもあります。
シルクロードの最東端に位置した奈良は、職人、僧侶、商人の出会いの場所であり、中国、朝鮮、インドの知識人が古の首都の市民と混在する所でもありました。そして、まさにここで墨の生産に利用する原料の改良により、木版印刷が重要なコミュニケーション手段となったのです。
IMC2020では、木版画の発達に奈良の果たした役割を概観するとともに、その現代的なフュージョン、つまり現代との関連性、グローバル化する未来、そして新世代の美大生・職人・アーティスト・学者の間で高まり続ける奈良への関心にスポットライトを当てていきます。
IMC2020は、より広範な分野の印刷媒体と現代アートの世界における木版画の多様な関心とアプローチを反映するような展示、討議、デモンストレーション、論旨発表などから構成されます。
公募展、論旨発表、プレゼンテーション、オープンポートフォリオ、展示販売会など、諸方面からご関心をお持ちの方々のご参加を心よりお待ちしております。今回の包括テーマである「墨-フュージョン」と、以下に掲げるサブテーマ「歴史について」、「墨と色」、「交差する視点」、「次の世代へ」に関連するトピックを取り上げられますことを推奨いたします。
論旨発表のテーマはの具体例は以下の通りです。
ここに記載された内容以外でもトピックに当てはまればご応募いただけます。
歴史について
- 職人技のルーツと日本における木版印刷の利用(書籍も含め)
- 奈良内外での印刷関連素材(墨など)の発達、馬連の原型、初期の製紙
- 奈良とその周辺での木版印刷物、書籍等の普及と社会的関連性
- 墨絵、墨摺り(初期の木版画)、墨拓摺り(摩擦)、墨流し(マーブリング)と、それらの木版画における墨との関連性
- 中国の木版画(mubanhua)の日本の木版画への影響、現代木版画の中国版画への影響
墨と色
墨の黒
- 伝統/現代木版画における黒と、その美的/文化的重要性
- 今日の木版画および他の現代的印刷媒体における墨の黒の材料構成の重要性
色と木版画
- 変化する鑑賞者:木版画における色彩入門(色の多版分解、見当、その他の色と関連する技術)
- 現代/伝統木版画における色彩表現:浮世絵、創作版画、新版画、ハイブリッドプリント
交差する視点
木版画と以下のものとの現代的な交差
- 科学、文化、政治、環境
- 日本内外の工芸
- 他の印刷媒体
- 彫刻/映像+映画/パフォーマンス/デジタルアート/インスタレーション
- 反省、不均整、禅、粋、侘び、寂びなどの日本的概念
次の世代へ
- 木版画の印刷媒体としての普及と受容:プリントワークショップ、プリントフェア、出版社等との関係
- 若いアーティストにとっての木版画の魅力
- 学校、ワークショップ、専門学校等での木版画教育
- 国際的な木版画と日本での発祥との関係性
- 日本における木版画の未来